茨城県信用保証協会

元気企業

2014年04月

株式会社マルタツ

高品質な建設機械部品の製造により、地域社会の発展に貢献する。

代表取締役社長 飯田 州良
創業 昭和44年5月
事業所 本社・新利根工場:茨城県稲敷市下太田4410
出島工場: 茨城県かすみがうら市西成井2738, 龍ケ崎白羽工場:茨城県龍ケ崎市白羽4-5-8,龍ケ崎馴馬工場:茨城県龍ケ﨑市馴馬町580-1
事業内容 建設機械部品製造、舶用エンジン冷却装置部品製造、建築用耐震装置部品製造、一般製缶、溶接構造物製造
URL http://www.marutatsu-hp.co.jp/

 株式会社マルタツは稲敷市に本社、同市、かすみがうら市および龍ケ崎市に4ヶ所の工場を構え、主に建設機械部品(重機フレーム、ホイールローダのバケット等)の製造を行っています。
 平成26年2月27日、龍ケ崎市内にある龍ケ崎白羽工場を訪問し、飯田州良代表取締役社長にお話を伺いました。

当社のあゆみ

昭和44年5月に飯田社長の義父である飯田辰郎氏が、龍ケ崎市馴馬町において、金属部品の製造を行う有限会社マルタツ工業所を創業されたのが事業の始まりです。

創業当初は、電子機器の金属部品の加工を行っていました。その後、昭和47年5月に大手建設機械メーカーとの取引を開始し、同取引先の増産要請に合わせ、昭和54年8月に新利根村(現稲敷市)に新利根工場を、昭和63年9月には出島村(現かすみがうら市)に出島工場を建設し、業容を拡大していきました。

飯田社長は昭和56年に当社に入社し、総務、経理、営業など会社のあらゆる業務を経験され、平成4年に代表取締役に就任しました。

平成20年8月には龍ケ崎市に龍ケ崎白羽工場を建設し、同工場は平成23年と25年の2度に渡り大規模な増築を実施し現在に至ります。

  • 技術伝承の場でもある
    龍ケ崎白羽工場

  • 太陽光発電設備や
    防音設備を備え
    環境に配慮された工場建物

  • 匠の技が光る
    建設機械のバケット

工場設備直後の景気後退と危機からの脱却

建設機械の生産は景気動向にとても敏感で、当社では幾度となく景気の波に翻弄されてきました。
リーマンショックの際には、ちょうど白羽工場を建設した直後にもかかわらず、売上が前年の半分以下にまで落ち込み、設備資金返済の負担も重くのしかかり、経営危機に陥りました。

「当時は生産調整のため従業員に一定の賃金を保証した上で週数日の自宅待機を求め、雇用を守ることを最優先に考えました。その上で、業績悪化に伴う解雇は行わない旨を従業員の前で宣言しました。設備はお金をかければ買えますが、人材はそうはいきません。」
と飯田社長は当時を振り返ります。

その後、組織の士気を高め全社一丸となり経営改善に取組み、従業員を一人も解雇することなく3年で経営を建て直し、最先端の機械設備を導入して工場の増設を行うまでに業績を回復させることに成功しました。

飯田社長は、
「リーマンショックの際は、バブル崩壊を乗り越えた苦しい経験が役立ちました。トップ(社長)は危機に動じず、従業員が集中して業務に臨める環境を提供し、5年先10年先の会社の経営ビジョンや方向性を示すことが大切なのです。」
とおっしゃいます。

  • 20トンまでの部品を溶接に
    最適な位置に移動・固定できる
    溶接ポジショナ

  • 細かな粒体を金属部品に
    衝突させ、塗装前に表面の錆を
    取り除くショットブラスト

  • 巨大な塗装ブース

品質の確保に不可欠な人材教育

技術の修得に励む若手社員の皆さん

温度が50度に達する砂漠やマイナス30度にもなる極寒地域など、世界中の苛酷な環境で使用される重機には、高い品質と耐久性が要求されます。

品質と耐久性の確保には、数トンにもなる大きな鋼材を加工し、正確に溶接を施した上で、錆びが発生しないように研磨し、均一に塗装を施す高い技術力が求められます。

当社では、社内に物造りの学校「物造大学【匠】」を設け、熟練の溶接技術者が若手の指導を行っています。そして毎年多数の若手社員が同業者間で行われる溶接技術競技会に参加しています。参加者は、5か月間高度な溶接技術を身につけるためにひたすら技術の修得に専念します。

飯田社長は、
「溶接は表面がきれいでも、内部まできれいに接合されていないと、破損の原因になります。会社の信用に関わる問題ですので、多額の教育費を投じても惜しくはありません。技術の伝承こそが会社の生命線なのです。」
とおっしゃいます。

「物造大学【匠】」では技術指導を通じ、技術のみにとどまらず人間教育や社会教育にもつなげ、質の高い人材の育成を図っています。

おわりに

飯田社長にお話を伺って感じたことは、従業員を大切にし、企業の社会的使命に重きを置いた経営姿勢です。

飯田社長は、国内の生産拠点の海外移転が進む中においても、あくまで地域に根を下ろし、雇用を生み、地域社会に貢献していくことを目標としています。そしていつの日か、従業員や地域住民の方々が一緒に楽しめる音楽ホールを建設することが夢なのだそうです。

飯田社長には、社長としての心構えや、物造りの奥深さ、企業の社会的な使命など多くのことを教えていただき、ありがとうございました。

今後のますますの発展をお祈り申し上げます。

  

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