茨城県信用保証協会

元気企業

2015年11月

有限会社タスクサービス

内装工事や退去時の立会まで、賃貸物件の入退去に関する業務を一手にこなす清掃業者

代表取締役 飯塚 保男
創業 平成5年
事業所 茨城県守谷市立沢145-5
事業内容 賃貸物件の清掃、内装工事、退去時立会代行
電話番号 0297-45-2761
URL http://www.task-service.co.jp

 有限会社タスクサービスは、賃貸物件のルームクリーニングや内装工事、居住者退去時の立会代行を行っている守谷市の企業です。多数の大手企業より注文を受け、茨城県全体から東京・千葉・埼玉等の首都圏まで、広範囲で営業を行っています。

 平成27年10月15日、守谷市の本社を訪問し、飯塚保男代表取締役にお話を伺いました。

創業の経緯

守谷市の本社

当社の創業は平成5年、外構・エクステリア工事業者としてのスタートでした。

飯塚社長は、食品関係の流通業に従事していました。しかしガーデニングやエクステリアに興味があったことから建設業へ転職、内装・外構工事を問 わず建設工事にかかわる幅広い知識を意欲的に吸収し、短期間で独立を果たしました。

「仕事を学ぶのに『見る』ことはとても重要です。自分の担当でない現場でも見学させてもらえるよう担当者にお願いして、あらゆる現場に足を運びました。3年間という短期間でしたが、10年分の仕事を覚えられたと思います。」
と飯塚社長はおっしゃいます。

独立後は地元の大工・建設業者から、住宅新築に付随して発生する外構・エクステリア工事を受注し、その実直な仕事ぶりが評判を呼び、創業後3年ほどで業界トップの大手住宅建築業者から受注を受けられるまでになったそうです。

その大手住宅建築業者からは、徹底したCS(顧客満足)教育を受け、職人としての施主に対する礼節を持った対応や現場周辺の住人への配慮の必要性などを学び、それが現在の業務に大いに役立っているそうです。

清掃業者としてのあゆみ

当社の提供するサービスと業務の流れ

この頃、つくばエクスプレス沿線の宅地開発で盛んに新築住宅が建築され、ガーデニングもブームになっていたことから外構工事には高い需要がありました。しかしその一方、競争激化から業界全体で作業単価の下落傾向が見られ、収益性に課題が生じていました。当社は平成11年に現在の本社所在地に移転を行っていますが、家賃などの経費節減という理由もあっての移転だったそうです。

転機が訪れたのは平成12年、そのような状況にあるときでした。飯塚社長は、取引先の大手不動産賃貸・管理業者A社の担当者から、賃貸物件の入居前の清掃チェック等の仕事の打診を受けました。物件は東京や千葉など遠方にあり、スタッフへの負担を考えると迷いもありましたが、そのスタッフからの「社長、やりましょう!」という強い後押しもあり、飯塚社長は請け負うことを決心されたそうです。

その取引で、1件1件の現場を取引先A社の担当者が感動するほどの清掃作業で磨き上げていきました。この取引をきっかけにA社との強固な信頼関係を築いていった当社は、平成12年には茨城県内の物件の清掃業務を一手に担当して欲しいという大きな仕事を受けるに至りました。また、同じくA社からの要望により、平成22年からは退去時の設備チェックや退去者への清算・交渉等の立会業務の代行も行うようになりました。

「日々仕事と向き合っているだけでも、さまざまな情報が大量に耳に入ってきます。私たちはついそれを聞き流しがちですが、それでは何も変えることが出来ません。少しでも気になることがあるなら、振り返ってみることが重要です。ほんの少し立ち止まるだけで、思わぬ仕事のチャンスが掴めるのです。」
と飯塚社長はおっしゃいます。

当社の場合、そのようにして掴んだのが賃貸物件の清掃業務であり、会社の大きな発展につながりました。当時300件程度だったA社所有・管理の茨城県内の物件は、今や1万1千件にのぼり、その清掃業務のほとんどを当社一社が手がけています。

職人としての仕事

現在、当社では1日あたり40件ほどの業務をこなし、A社以外の大手不動産業者からの依頼も着々と増加しています。その背景には、当社の手がける清掃・工事の質の高さがあります。

不十分な清掃や内装工事はクレームにつながることもありますが、当社ではそういった問題はほとんど起きたことがありません。

清掃業務を始めた当初、外構工事の職人が、土日や雨天、工事が終了した夜間などに千葉、東京などの遠方まで清掃に行ってくれていました。そのような忙しく厳しい環境にもかかわらず、仕上がりは取引先が驚くほどピカピカだったそうです。

「皆、掃除で部屋を綺麗にすることくらい苦には思っていませんでした。職人として工事を完璧に仕上げてきた自負があったからです。掃除そのものは誰にでも出来ることですが、だからこそその仕上がりにはその人の感覚と生きざまが反映されるのだと思います。」
と飯塚社長はおっしゃいます。

  • 清掃担当のスタッフも、軽微な修繕なら難なく行い、
    互いに協力し合いながら作業を進める。

『思いやり』の職場環境

当社の現場を支えるスタッフや職人は、業容の拡大とともに増加し、現在では70名以上となっています。実は彼らは当社の正社員ではありません。職人やスタッフ一人一人と契約を行う、外注という形式になります。

外注スタッフを使う場合、一般的には元請けが中心となって各スタッフに指示を出し、それに従って作業を進めることになりますが、当社のシステムはそれとは全く異なります。当社側で調整に入らなくても、職人やスタッフ同士が自発的に連絡を取り合い、作業日程や使う道具の準備まで、自分たちで調整し合っているのだそうです。当社の仕事を請け負う職人やスタッフはほとんど当社の専属職人のように働いている方が多く、同じ仲間として長い間何度も仕事をともにするうち、仕事をしやすいように自然と組織化や効率化が進んできました。

「現在、現場作業は地域ごとに担当グループが分かれ、その中でも清掃、壁クロス貼り、フローリング張替えなど分業が進んでいますが、そのグループ内の横のつながりはとても強固です。業界では珍しいことですが、当社で仕事をしてくれる職人さんたちは、自分の担当ではない仕事までお互いに手伝ったりしています。」

そのように互いを思いやり、助け合う雰囲気の背景には、飯塚社長と職人・スタッフとの信頼関係も理由の一つに挙げられます。形式上は元請けと下請けという関係ですが、飯塚社長は高圧的な態度をとったり頭ごなしに命令したりすることは一切ありません。

当社でも、ごく稀に納期の都合などで急いで仕上げた清掃が不十分になってしまうこともあります。そのような時でさえ、飯塚社長は頭ごなしに怒ったりせず、もう一度やってくれるように“お願い”をしているそうです。本人のモチベーションを削ぐこともなく、それ以降の仕事では一度で完璧に仕上げてくれるようになります。

経営の苦しい時期にも助けられてきた職人やスタッフたちに、気持ちよく働いてもらいたいという飯塚社長のお考えが、社内全体の『思いやり』の風土の礎になっているのです。

職人の育成について

クロスの貼り替えなどの内装工事も、
実際の作業を通じて覚える。

質の高い仕事への評価により増え続ける依頼の一方、当社では、現場で働いてくれる職人やスタッフの確保が課題となっています。

「現在、職人を“つくる”ことに力を注いでいます。一定の技術が必要な内装工事担当にも、いわゆる“脱サラ”の転職者が何人もいますが、そのような新人スタッフも、先輩職人の指導を受けながら現場で実際に作業し、実践を通じて仕事を覚えてもらっています。もちろんやり直しとなることも多く、材料費などのコストは余計にかかりますが、私は何度でも失敗していいと思っていますし、そう伝えています。」
と飯塚社長はおっしゃいます。

現場で実践を繰り返して経験を積み、また実践という緊張感のある中で取り組むことで、短期間で上達することができるのです。

“清掃業者” としてのビジネス

実は、清掃業務や立会代行業務は単体での利益があまり多くなく、最も収益性が高いのは原状回復など内装工事です。

「リフォーム業者、内装工事業者は数が多く、競争が非常に厳しい世界です。工事や立会代行もできる清掃業者という立ち位置だからこそ、それぞれのサービスの相乗効果を高め、強みとすることが可能になります。お客様の求めに応じて拡大してきた業務ですが、結果的に自分たちのアドバンテージにつながっているのです。」

当社が今力を入れている退去時の立会代行も、修理費用の請求などで退去者を納得させられる営業センスが必要な大変な業務です。しかし清掃や工事のお客様を呼び込む入口となる、非常に重要な要素であることから、今後も人材を充実させ、入口を増やしていきたいと飯塚社長は考えています。

おわりに

飯塚社長からお話を伺う中で感じたのは、顧客満足をどこまでも追求する姿勢です。工事業者から清掃業者へ、そして退去時の立会代行という異業種ともいえる業務を手がけ始めたのは、取引先の要望をできるだけ叶えたいという想いからでした。

組織として大きくなった今でも、より良い仕上がりを求める意識は職人やスタッフ全員に共有されています。社長と長年ともにやってきた熟練の職人がお手本となってくれるため、その職人に指導されるうちに、若い職人やスタッフにも自然とそうした意識が育っていきます。そのようにしてレベルの高い仕事が達成され、取引先の満足につながっているのです。

一方で飯塚社長は、職人やスタッフに無理を強いるようなことはなく、大切な協力者として尊重してきました。業務環境としては厳しい時期もあったものの、社員ではないにもかかわらず職人の皆様が当社から離れずに一丸となって支えてくれたのは、『この人のためなら協力してあげたい』と思わせるものがあったからだと思います。

『情けは人のためならず』といいますが、飯塚社長ご自身が、顧客のため、協力者のために行ってきたことが、巡り巡って当社の発展のきっかけとなり、よい循環をもたらしているのだと思います。

今後のますますの発展をお祈り申し上げます。

  

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