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有限会社サンタムール

確かな技術と旬のおいしさへのこだわり、そして魅力ある空間が顧客を引きつける

清水克人社長

 有限会社サンタムール
   http://www.saint-amour.co.jp/
 
 代表取締役社長 清水 克人
 

 事業内容 /洋菓子製造・販売
 店  舗   /茨城県守谷市久保が丘
          2-17-1   
 創  業   /平成11年4月
 (法人設立:平成15年8月)
       

 

 守谷市で「スイーツ」といえば「サンタムール」

 

 皆さん、「スイーツ」という言葉をご存知でしょうか?TVなどで聞いたことがある方もいると思いますが、ケーキなどの洋菓子類を総称して「スイーツ」と呼んでいるようです。
 今回は守谷市にて「スイーツ」類の製造販売を行うお店「サンタムール」をご紹介いたします。同店は平成19年9月に新店舗をオープンさせ、行列ができるほどの人気を博しております。ではいったいその人気の秘密はどこにあるのでしょうか。
 その舞台裏をちょっとだけのぞいてみましょう。

 

 

 

 旬のおいしさへのこだわりが菓子づくりの原点

 

 

絶妙の味のミルフィーユ(左)と数多くの種類のケーキが並ぶ店頭 清水社長のパティシエ(菓子職人)への道のりは、約20年前に単身渡仏した時から始まりました。実は最初から菓子職人を目指していたわけではなく、フランス料理の修業をしようと考えていました。ところが、日本から来た経験の少ない若者を受け入れてくれる場所は少なく、やむなくケーキ店での職人として働き始めることに・・・。しかし、このことがその後の清水社長の人生を変える大きな転機となりました。
 「そのお店で働くうちに、菓子職人の方が肌にあっていると気付いたんです。」と清水社長。努力を重ねた末、2年後には「シャルル・プルーストコンクール」(パリで開催される最も権威ある菓子コンクール)の味覚部門で優勝の栄冠を手にします。さらに帰国後は、各地の有名店でシェフパティシエ(いわゆるスイーツ部門のコック長)などを務め、さらにあのTVチャンピオンに出場し、ケーキ職人選手権で準優勝に輝きます。
 これほどの経歴をお持ちになる清水社長に〝おいしいお菓子をつくる秘訣〟をお伺いしてみました。
 「最終的には厳選したよい素材を使用し、鮮度を落とさずにお客様に届けるという一言に尽きるのではないでしょうか。効率を考えれば、冷凍してつくり置きしたものでも代用可能な商品もあるのですが、当店ではムース系のお菓子以外冷凍させた商品は一切お出ししていません。蕎麦はゆでたて、寿司は握りたてが一番おいしいですからね(笑)。」
 お店のショーケースにはさまざまな種類のスイーツが並んでいますが、どれも季節感のある素材をふんだんに使用しており、宝石のようにキラキラと輝いています。
 我々もいくつかいただいてみましたが、あっさりとした甘さの中に素材本来の風味が生きている繊細な味です。その季節の新鮮な素材を使用し、その良さを最大限に活かそうとする清水社長の想いを実感した瞬間でした。

 

 

 多くのお客さんで賑わうお店が実現、しかし・・・・・。

 パティシエとしての腕を確立した清水社長が、守谷市に「お菓子の店サンタムール」を開業されたのは平成11年のことでした。他県ご出身の清水社長が出店場所に守谷市を選んだ理由をお聞きしました。
 「単に良い商品だけを提供するだけではなく、いらっしゃるお客様に店の雰囲気を楽しんでいただくことも非常に大切だと考えております。静かで緑豊かな住宅地である守谷市はおしゃれなイメージがあり、スイーツを提供する場所にふさわしいと考えました。」
 つくる商品の良さ以外にも店の雰囲気も大切にしたいと話す清水社長。しかし、当初のお店は約20坪ほどの小さな店舗であり、駐車場も2台のスペースしかなかったため、同店の人気が高まりお客さんが増えるにつれ、常に店内は窮屈になり清水社長の目指す〝お客さんが楽しんでもらえる店〟という構想から離れていきました。
 「このままでは、本当の意味でお客さんを満足させることはできないと思い、〝ゆとりのある高い質感の店舗〟を実現すべく新店舗建築を決意しました。」 

 お菓子のテーマパークを目指して

噴水を中心としたガーデンでくつろぐファミリーロールケーキをつくる菓子職人 新店舗は、従来の店から数百メートルの場所に位置し、平成18年末に着工、今年の9月にオープンしました。売り場面積は旧店舗の3倍となり、買った商品をフリードリンクでその場で味わうことができるスペース(〝イート・イン〟と呼ぶそうです)も兼ね備えています。南欧風の建物は落ち着いた暖かい雰囲気を演出しており、緑に包まれた庭の中央にある噴水が心地よい音を奏でています。きっと来店したお客さんは、どこか外国のテーマパークのように感じることでしょう。
 「お店のコンセプトは、小さなお子さんがいらっしゃる主婦層をメインターゲットとして設定しています。ですから、その層のお客様に喜んでもらうことを第一に考えて、店の雰囲気づくりや接客を心掛けています。」
 われわれが取材させていただいたのは10月下旬でしたが、お店の様々なところにハロウィンの飾り付けがされていました。そのメルヘンチックな雰囲気は子供だけでなく大人をも楽しい気持ちにさせてくれます。清水社長のお言葉通りの心遣いが感じられました。

 

 

 

さらに、売り場のあらゆる場所から厨房が見える設計となっており、これから買う商品がどのような工程を経てつくられるのかよくわかります。
 「お菓子をつくっている様子を実際目で見ることによって、お客さんは安心して商品を買うことができると思います。このことは、当店の商品価値を上げることにもつながっていると思います。」

 

 また、新店舗では新たにバウムクーヘンの製造販売も始めました。同店のバウムクーヘンは、大きさと厚さをお客さんの要望に合わせて調節することも可能であり、結婚式や祝い事の贈答品としてもなかなか好評を得ているようです。

 

 

 清水社長のパティシエとしての腕と、お客様を満足させるのに十分な店舗設備を備えた同店は、様々なメディアからの取材を受けるほどの有名店にとなっています。清水社長に今後の計画についておたずねしました。
 「今後は、店舗の2階を利用して、お菓子の材料の販売と地域の皆様をお招きしたお菓子づくり教室を始めたいと考えています。そして、今後もお客様にとって〝わくわく、ドキドキ〟する楽しいお店づくりを心掛け、地域のみなさまに愛されるお店でありたいと考えています。みなさまに愛され、助けられてきたから今があるのですから。」

 

 まるで、〝お菓子のテーマパーク〟のような「サンタムール」はこれからも地域の人々においしさと夢を与え続けてくれると思います。同店のさらなる飛躍をご期待申し上げたいと思います。
厚さや大きさを調整できるバウムクーヘン

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