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株式会社フレンズ企画
より多くの人により豊かな美しさを! 人材育成で美容界に新風
株式会社フレンズ企画
アップ、 フェイシャルエステ他 創 業 昭和58年 (法人設立:昭和62年) |
ヘアデザインにもブランド確立、美容業界のトップクラスに
個性の時代ともいえる現代、その自己表現の手段としてファッションは重要な役割を果たしています。中でもヘアスタイルはその人の印象を決定づける重要な要素ではないでしょうか。特に女性にとって、どの店に行くかは自分のスタイルを表現する上でも大きな選択といえるものです。だからこそ、多くの美容室がそれぞれのブランドイメージを打ち出し、しのぎを削っているといえます。
そんな熾烈な競争が繰り広げられる美容業界において、取手市に本社を置く株式会社フレンズ企画は「美容室フレンズ」を各地に展開、県内でもトップクラスの売上げを誇っています。現在、茨城を中心に東京、千葉、埼玉、神奈川と関東一円に19の店舗を持つ同社の売上げはグループ会社全体で、年間11億円以上。年々売上げを伸ばし続けています。
衝撃的な一言が起死回生の急成長に
美容室を始めたのは昭和58年、スタッフを含め、10人で取手市台宿で最初の「美容室フレンズ」をスタートさせました。しかし、「思うように客は来なかった」と稲葉昌子社長は当時を振り返ります。そんなある日、いつも利用しているクリーニング店へスタッフたちの制服を出しに行った時に衝撃的な言葉を聞かされます。
「あなたの店がいつ潰れるか、みんなで賭けをしているんだよ」。クリーニング店の人が放ったこの一言が人生を一変させました。
「正に頭から水を掛けられた思いです。本当に目が覚めました。この言葉で自分自身が変わったのを今でも思い出します。」
実務的な事はスタッフに任せ、自分は店舗経営に専念しようという当初の考えを改め、自分自身が率先して接客する方針に。その考えを実行に移すために、都内で開催されている美容講習会へ自ら足を運びます。そこには「自分がやらなければいけない」という大きな決意がありました。
そして、都内で学んだ最新のスタイルを提供することで、飛躍的に客数を伸ばす結果になります。2年後には毎月の売上げが4倍から5倍に跳ね上がりました。
技術力とセンス、人間的魅力 人材育成がキーポイント
その後、順調に売り上げを伸ばした同社ですが、客が担当者を指名することが多い美容業界において、顧客のばらつきは大きな問題となります。その解決策として、稲葉社長は人材育成に取り組み始めます。
平成12年にはスタッフ(社員)たちの本格的な研修施設「WFAビューティーアカデミー(茨城県認定職業訓練校)」を開校。同社では、美容学校卒業の新入社員がここでさらに3年間の研修を重ねた後、カットに入るシステムになっています。
美容師はその技術力はもちろんですが、接客業として人間性の資質も問われる職業です。同アカデミーは、自己分析・探求、意識啓発の場という役割も持ち、人間性豊かな美容師を育成する役割も担っています。
さらに、同社では人材育成の一環として、“美容師の夢の世界”ヘアーショーやコンテストに参加しているほか、毎年ヨーロッパ研修を実施するなど、まさにスペシャリスト育成のためのさまざまな試みを行っています。
将来は店長に! 目標が意識を変える
徹底した人材育成のシステムを取り入れている同社ですが、育った人材の活躍の場が用意されていることにも注目されます。それが、FC事業として行っている暖簾分けシステムです。
「人を育てる以上、活躍の場も用意してあげる必要があります。新店舗を出店したり、FC契約で店舗を持たせてあげるようにしているのはそのためです。」
ステップアップ方式で技術取得を行っている同社ですが、キャリアの面でのステップアップも重要視しています。“自分の店を持てる”という大きな目標があることは、スタッフのモチベーションの向上につながっていることは間違いありません。
また、稲葉社長は同社の大きな役割として「美容文化を伝えていくこと」ともいいます。七五三やお宮参り、成人式など、人生の節目節目で、美容室が果たさなければならない役割があります。その役割を果たすためにも、人々に親しまれる地元密着型の美容室を作っていきたいと話します。
夢の実現 それは保証協会の支え
美容室はヘアメイクをする場所であるとともに、利用客にとって快適な空間でなければならないという稲葉社長。同社では3年に一度、大規模な内装の改修を行っています。このリニューアルのときに利用しているのが、保証協会さんの保証制度です。
将来は売上げ20億円を目指すつもりです。