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株式会社オーサト
創業86年、安全でおいしい納豆を低価格でご提供することを守り続ける。
株式会社オーサトは茨城県取手市に本社・工場を有し、食品スーパーや大手外食チェーン向けに納豆を製造販売しています。 創業後のあゆみ
昭和2年、大里社長の御祖父様が、手作り藁納豆の行商を現在のつくば市で始めました。
厳しい競争を勝ち抜くための戦略的商品開発 納豆業界では、食べやすさが人気の小粒納豆が最も多く生産されていますが、小粒納豆はスーパーの特売の目玉商品となるなど、低価格競争も熾烈です。そのような中、同社では、同業者の生産がそれほど多くない中粒納豆を主力商品としています。
「納豆業界では、なぜか中粒納豆を扱う同業者はほとんどいませんでした。中粒納豆の良さは、小粒納豆の食べやすさと大粒納豆の食感を兼ね備えていることです。また、中粒は大豆の中で最も流通量が多いため、仕入価格を抑えることができます。品質やおいしさを高めつつ、結果的にコストを削減することができました。さらに、大手小粒納豆メーカーとの過度な競争も回避することができました。」
と大里社長は振り返ります。 また、同社の自信作である大粒納豆「雪誉」は、北海道産の大豆「ユキホマレ」を使用し、ほど良い歯ごたえとモチモチした食感が特長で、大豆の味が生きています。全国納豆鑑評会(注)の大粒・中粒部門で、2年連続「納親会会長賞」を受賞した逸品です。
(注)全国納豆鑑評会(全国納豆協同組合連合会主催)は、納豆の製造技術改善と
息づく改善の精神
【納豆の生産工程】
②蒸煮・納豆菌接種 ③充てん
④発酵・熟成
⑤包装・箱詰 大里社長は「量より質」を何より大切にしています。材料投入から商品出荷まで4日ほどかかりますが、特に、大豆の発酵に必要な温度を保つために「②蒸煮・納豆菌接種」から「③充てん」までのスピードが重要です。時間がかかりすぎると大豆の温度が下がり、発酵不良等の原因となります。
(注)トヨタ生産方式とは、生産における無駄を徹底的に改善し,自動化を進めることで生産性を向上させる手法で、トヨタ自動車が考案した生産法です。
地道な改善を進めた結果、納豆製造工程での重要な部分である充てんスピードは、当初1分間に120個だったものを現在では1分間に240個までに向上させているそうです。
「工場の改善の目的は『品質向上』が第一です。品質向上を追求してきた結果、おのずと生産性が高まりました。品質は目に見えないですが、納豆という商品一筋で勝負している以上、品質が一番重要なのです。」
とおっしゃいます。
終わりに
大里社長からお話を伺う中で、商品開発や生産ラインの改善における目的が『大量生産やコスト削減』ではなく、常に『品質向上』に主眼が置かれていることに驚きました。
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