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株式会社堀石材工業
原石の採掘から製品化まで一貫した体制を敷き、地場産業の継承に貢献する。
株式会社堀石材工業は水戸市に本社を構え、石材加工販売と売電事業を行っています。
当社のあゆみ
昭和32年5月、堀義雄氏(堀社長のご尊父)が旧岩瀬町(現桜川市)で石材加工業を創業し、堀社長は学校卒業後、職人として弟子入りしました。
「当時は経営者として駆け出しの頃で、茨城県が当時扱っていた中小企業設備近代化貸付資金(経営診断・助言を含めた県の直接貸付)を初めて借りたときは、県庁や銀行に何度も足を運び、県の職員や銀行の支店長から事業計画書の書き方や決算書の見方などを教えてもらいました。」
と、堀社長はおっしゃいます。
当社では、昭和61年、工場の増設のために桜川市内に建設用地を購入してまもなく、バブルが崩壊します。当社の売上は大幅に落ち込み、借入金の返済が重くのしかかりました。
「会社や雇用を守るため役員報酬をゼロにしました。困難な時期を乗り越えられたのは、家族や従業員の支えと、業績が低迷したときも金融機関が全力でサポートしてくれたおかげです。」
とおっしゃいます。
日本を代表する石材「稲田石」と石材加工業界の現状
稲田石(正式名称:稲田白御影石)は、茨城県笠間市の稲田周辺地域で採掘される白御影石で、日本一の採掘量を誇ります。美しく輝く白さと硬さが特長で、埋蔵量が豊富で安定した供給が可能である稲田石は、迎賓館赤坂離宮、日本銀行本店、国会議事堂、最高裁判所など、日本の代表的建造物に数多く使用されています。
「職人が腕を発揮できる場が減り、石材加工業者の数も減少し、若者への技術承継が困難となっています。そこで、石材業の振興を図るために、地域の同業者が一丸となって『いばらきストーンフェスティバル』を企画し、石材や石材製品の魅力をPRし、販路開拓と産地ブランドの確立を目指しています。」
と、力を込めます。
太陽光発電事業への参入
平成25年7月に稼動した大規模太陽光発電施設は、桜川市内の土地約3.5ヘクタールに6,468枚の太陽光パネルを敷設し、出力は最大1.5メガワットを誇ります。
「原石の採掘は環境に負荷を与えている側面もあり、環境保護に少しでも貢献したいとの思いから設備を行いました。震災後原発が停止する中、当社は自然エネルギーの供給で社会に貢献していきます。」
と、堀社長はおっしゃいます。
おわりに
事業環境が大きく変化する時代においても、伝統や技術を守りつつ、将来に向けた攻めの経営姿勢が大切だということを堀社長に教えていただきました。
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