元気企業
2014年10月
株式会社ビジュアル
看板製造と太陽光パネル施工の二本柱で、地域発展や環境対策に貢献する
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代表取締役 佐原 誠二 創業 平成10年4月 事業所 茨城県下妻市鎌庭2052-133 事業内容 看板製造(鉄骨加工)及び取付工事、太陽光発電装置の機材販売・設計・施工 電話番号 0296-44-6281
株式会社ビジュアルは、設立以降、大型屋外看板広告の製造や取付工事を行ってきました。また、平成24年からは看板の製造技術を生かして太陽光パネルの施工事業も手がけています。
平成26年8月25日、下妻市の本社を訪問し、佐原誠二代表取締役にお話を伺いました。
当社のあゆみ
下妻市の本社社屋
佐原社長は学校卒業後、東京都内の看板設置会社である㈱ジェイエスピーに勤務し、大型屋外看板製造に携わっていました。㈱ジェイエスピーの当時の社長・渋谷氏から目をかけられていた佐原社長は、新たに設立する子会社の社長就任と独立を持ちかけられました。佐原社長は漠然と将来の独立も考えていたため、平成10年4月に親会社とともに当社を設立し、子会社の社長として事業の経営に携わる決断をしました。
社長就任当初は社員2人からの船出でしたが、渋谷氏から経営者としてのイロハを教えられ、徐々に業績を拡大していきました。
親会社があるとはいっても、経営上の判断や資金調達は全て佐原社長の考えに委ねられています。会社経営を任された以上は、親会社を頼らず全て自己責任で経営を行うこと、仕入先・従業員を大事にすることなどを渋谷氏から教えられたそうです。
その後、看板製造・設置会社として業容を拡大し、従業員も12名まで増えました。
佐原社長の師ともいえる渋谷氏は、㈱ジェイエスピーの会長を経て一度は会社経営から身を引きましたが、震災を機に環境分野での社会貢献がしたいとの一存から、平成24年に太陽光関連の企画・販売会社である㈱アドバンスを設立しました。この時、看板製造技術を活かせる太陽光パネルの施工事業をやってみないか、と佐原社長に再び声がかかりました。
㈱アドバンスのビジネスモデルは、太陽光発電施設を区画に分けて販売(発電用地を地主から賃借し、地上権を設定の上で顧客と定期転貸借契約を締結、設備費用・用地賃料を顧客から得る)する珍しいものです。顧客には、太陽光発電ファンドなどと異なり、発電設備が自己所有となるため、政府グリーン税制により発電設備を即時償却できるメリットがあります。また、発電用地取得や施工などにかかる煩わしさがなく、20年間の長期にわたり、手厚いメンテナンスを受けられるのも魅力です。
当社側では太陽光発電装置の機材販売・設計、㈱アドバンスに指定された土地への施工を請け負っています。この事業により、当社も多くの収益を上げています。
施工過程(骨組み)
太陽光パネル設置後の様子
笠間市にある太陽光発電施設
太陽光パネル施工事業への進出
現在、太陽光ビジネスは新規参入も多く盛況ですが、まだ歴史が浅く、事例も少ない事業といえます。特に、万が一不具合や故障があった場合の対応については、お客様が負担するメンテナンス費用などはっきりとした見通しは立ちづらい状態です。
そこで当社と㈱アドバンスでは、20年分の管理費用や将来設備が老朽化した際の撤去費用、発電補償(60%)・設備機器等の一切の保証も含めた金額での販売を行うなど、お客様が安心して購入できるための最大限の対策を立てています。
実は、既に施工も分譲も完了して稼動開始している第一弾の太陽光施設にも、ゲリラ豪雨の多発などといった近年の自然現象を考慮し、当社の費用負担により、防災のための追加工事を行っています。
これは、当社の製品を長く安心して使用してもらいたいとの考えからです。
『お客様ありき』の姿勢
佐原社長が現在最も大切にしているのは、「一つ一つの仕事を大事にする」ということです。現在、売上の7割を占めるのは太陽光事業となっていますが、今まで続けてきた看板製作を事業の柱に据え、将来的に大切に長く続けていきたいと佐原社長はおっしゃいます。
「できたものにお客様が不満を感じたら、二度と注文は入りません。費用も手間もかかることを承知で看板を作り直したこともありますし、部品に錆が生じてしまったとき、塗装のやり直しではなく新品との交換を行ったこともあります。お客様に満足いただける丁寧な仕事をしていれば、収益は後からついてきます」
この誠実な態度は、顧客以外に対しても同様です。当社では地域貢献の意味も込めて、地元企業や地域の金融機関との取引、地元からの従業員採用を行っています。また佐原社長は、得た収益を最大限従業員に給与として還元する他、取引先への支払いも可能な限り早く行い、取引先の資金繰りにも気を配るよう努めたりしてきました。
関係する全ての人に対する佐原社長の気配りは、当社への信用度の向上にも寄与しています。
製造中の大型看板各種。様々なニーズに応える。
おわりに
佐原社長と従業員の方々
佐原社長には過去に、数日間徹夜で仕事をしたり、正月以外ほぼ休みなく働いたりといったような時期もあったそうですが、つらい経験だったとは思っていないとおっしゃっています。実直に仕事に励む佐原社長の姿勢が、取引先・従業員からの信頼につながり、会社を成長させることができたのだと思います。
佐原社長には、一つ一つの仕事の積み重ねの大切さ、理想に向かって地道に努力を重ねることの重要性を教えていただきました。
今後のますますの発展をお祈り申し上げます。
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