元気企業
2014年05月
ドリームガーデン株式会社
優れたデザインの庭園の設計、施工により日本の街づくりに貢献する
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代表取締役 田村 大 創業 平成13年6月 事業所 茨城県水戸市大場町367-3 事業内容 庭園デザイン設計、造園工事、外構工事 URL http://www.tamurazouen.co.jp/
ドリームガーデン株式会社は水戸市内に本社・店舗を構え、庭園のデザイン設計や造園工事、外構工事を行っています。
平成26年3月18日、水戸市内の本社・店舗を訪問し、田村大代表取締役にお話を伺いました。
当社のあゆみ

本社およびショールームを兼ねた店舗
昭和44年に、田村大社長のご尊父である田村光穂氏が個人で造園工事業を創業されたのが事業の始まりです。当初は和風庭園の造園を手がけ、業容を拡大していきました。
平成13年6月に法人成を行い有限会社田村造園を設立、平成23年2月には、商号をドリームガーデン株式会社に変更しました。
田村社長は、幼少の頃から家業の造園業を自発的に手伝い、日本一の造園屋になることを目指して腕を磨いてきました。大学では農学部造園学科を専攻し、平成9年に卒業と同時に田村造園に入社しました。その後、平成23年2月にご尊父から事業を承継し、現在に至ります。
顧客ニーズの変化と経営革新
入社して数年が過ぎた頃、田村社長はそれまで行ってきた仕事に疑問を抱きます。住宅敷地面積の狭小化や顧客ニーズの多様化により、大きな和風庭園の造園の仕事が激減していったのです。
平成16年頃、田村社長は経営の見直しに着手します。まず、和風造園とともに住宅事情の変化に合わせ洋風の庭園も手がけるようにしました。また、新たに外構工事(門や塀、駐車場周りの工事)にも目を向けます。
田村社長は、
「当時の外構工事は、新築工事に付随する『雑工事』として低く扱われていました。また、デザインも個性のないものが一般的でした。造園工事と外構工事の垣根を取り払い、両方を優れたデザインで融合することで、顧客ニーズを追求した造園・外構がトータルで提案できる体制を整えました。」
とおっしゃいます。
また、敷居が高く、多くが顧客からの紹介の仕事で成り立っていた造園業者の常識も変えました。当時普及が始まったばかりのインターネットを活用し、自社ホームページを立ち上げ、ネットを通じて集客できる体制をいち早く構築したのです。
ホームページでは、施工の様子や工事前・工事後の写真、造園にかける情熱などを発信し続け、インターネット経由で顧客が広がる好循環が生まれました。
デザインにかける情熱
大手エクステリア建材メーカーが業界の向上のために開催し、全国から5千~7千の応募がある施工コンクールでは、10年ほど前まで、関西の業者が上位を独占し、関東の業者が入賞できない状況が続いていました。関東の業者はデザインセンスが低いというのが当時の業界内での見方でした。当社では、7年程前にプライドをかけてコンクールに応募し、初応募ながら銅賞を受賞します。
しかし、幼少の頃から日本一の造園屋を目指していた田村社長は結果に満足できず、造園技術やデザイン技術を徹底的に磨き、翌年に金賞、その翌年には優勝である大賞を獲得し、現在に至るまで各コンクールの上位賞を総嘗めにしてきました。
[施工前]
あまり利用されていない庭[施工後]
庭が変わると暮らしが変わります
大切にしていること

応募総数6,388点から
優勝を勝ち取った作品
コンクールで輝かしい実績をあげた現在、初回打ち合わせから施工までの顧客の待ち時間は半年待ちの状況です。しかし、田村社長は、事業規模の急速な拡大をせず、プランニングや見積もりは月5組まで、施工対応エリアも車で40分の範囲に限定しています。
そのような営業手法でも、工事成約率は95%程、客単価も同業者に比べて格段に高い状況にあります。
田村社長は、
「一人ひとりのお客様に満足いただくため、情熱をもって1つの案件に臨んでいるので、売上げの拡大は追求しません。また、現場や施工後のアフターフォローを重視し、お客様の庭をずっと見守り続けていくことを経営目標としているので、会社は緩やかな成長でいいのです。」
とおっしゃいます。
おわりに
田村社長は、業界の将来を担う造園職人の高齢化に危機感を抱いており、若い職人の指導、育成に努めています。若い職人には、施工道具を自分の手のように大切に扱うことや現場の整理整頓することを徹底させるなど、職人としての基本姿勢を何よりも大切にさせています。そこには、どんなに経営を革新し続けても変わることのない、職人魂が息づいていました。
田村社長には、経営環境が絶えず大きく変化する社会において、老舗企業が存続繁栄していく方法を教えていただき、ありがとうございました。
今後のますますの発展をお祈り申し上げます。
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