元気企業
2015年04月
株式会社KUNO
高精度の建設工事から充実のアフターフォローまで、快適な家・店舗づくりを追求
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代表取締役社長 久野 寛光 創業 昭和29年10月 事業所 水戸市姫子2丁目162-1 事業内容 不動産売買・仲介・賃貸・管理業、建築工事業 電話番号 029-257-7726 URL http://www.kuno-kensetsu.co.jp
株式会社KUNOは、水戸市に本社を構え、不動産売買・仲介・賃貸・管理事業や、一般住宅、コンビニ店舗等商業施設の建築工事業を行う会社です。
平成27年3月6日、水戸市の本社を訪問し、久野寛光代表取締役社長に話を伺いました。
当社のあゆみ
水戸市の本社社屋
当社の始まりは昭和29年、久野社長のお父様が久野建設(木造建築工事業)を創業したことにさかのぼります。
久野社長は大学で建築科を専攻後、一度は東京で大手ゼネコンに就職しましたが、昭和56年、茨城に戻って久野建設に入社しました。その後、平成2年に久野不動産を設立し、代表者に就任。平成19年には久野建設と久野不動産を合併して株式会社KUNOとし、今に至ります。
現在の当社の事業部門は大きく三つに分けられます。①土地・建物の売買・賃貸・管理等を行う不動産部門、②新築からリフォームまで行う一般住宅の建築部門、③大手コンビニ店舗の工事を中心とした一般建設部門の三本柱です。部門ごとに責任者をおき、それぞれの部門が独立して業務を行う一方、必要な時には相互に協力しあうことで効率的な経営も行っています。
収益力向上への努力
不動産部門の中で主力になっているのは、宅地開発・分譲と収益物件運営(ビル・マンション・駐車場等)の二つで、ともに高い収益性を誇っています。
街並みまで考慮した宅地開発を行っている
当社で宅地開発や分譲を行う際は、宅地の区画整備まで行った時点でハウスメーカー等に一括販売する場合と、自社の建築部門で住宅の設計・施工もすべて行い、直接お客様に販売する場合があります。前者はあらかじめ販売先のめどをつけた上でプロジェクトを進めるため、不良在庫を抱えるリスクが低いという利点があります。後者の場合は、土地の造成から建物の設計・施工など全工程を一貫して当社で行うことでコストを抑制し、不動産部門と建築部門の両方から収益を確保できる利点があります。
また、収益物件の運営に関しては、マンションなど中古物件を購入し、自社でリフォームを施し、物件の付加価値を高めて賃貸しています。これにより年20%以上の高い利回りでの運用を可能としています。
「不動産、建築、リフォームの各部門が連携協力し、自社ですべてまかなうことで、コストを低減し、付加価値を高めることで各部門に相乗効果をもたらしているのです。」
と久野社長はおっしゃいます。
所有物件は内装リフォームで付加価値を高める
リピート率90%の家づくり
一般住宅の新築・リフォーム工事を手掛ける建築部門に関しては、完成度の高い家づくりと充実したアフターフォローから、顧客の高い支持を集めています。特にリフォーム工事では、発注者の90%以上がリピーターという高いリピート率を誇っています。
そこには、顧客目線を徹底的に考え抜いた多くの工夫があります。
まず、現場の要である大工は当社の社員で、電気設備など専門性の高い工程以外は外注に頼らないため、コストを抑えつつ高い品質を確保しています。また、現場以外のスタッフも全員が建築士・建築施工管理技師等の専門資格を持っており、専門家の視点から顧客に高度な提案を行っています。
更に当社では、営業からプラン・見積・現場管理・アフターまで一人のスタッフが対応する一貫担当者制度をとっています。専任の担当者がつくことで行き違いやミスを防ぎ、顧客の安心感を高めています。
顧客の支持を集めるもう一つの取り組みが、充実したサービスです。アフターフォローはもちろんのこと、家具の移動やハウスクリーニング、庭木の剪定、電球の交換まで、住まい・オフィスに関するどんな些細な相談にも対応しています。地域に密着し、工事後も続く充実したサポート体制を敷くことで、顧客から信頼され、「もう一度頼みたい」と思われる会社づくりにつなげているのです。
「将来的には、家事や買い物、介護関係まで業務の幅を広げ、よりお客様に寄り添いあらゆる困り事を解決し、地域とのつながりをより一層強化しながら、地域とともに会社を成長させていくことを考えています。」
と久野社長はおっしゃいます。
住宅建築では、木造や鉄筋コンクリート造、
混合構造まであらゆるニーズに対応
地道な取り組みと信頼される技術
工事の精度・スピードともに
依頼主の期待に応える
一般建設部門では、大手コンビニエンスストアチェーンの店舗の新築・改装工事がメイン事業となっています。
「20年ほど前に取引金融機関の紹介でコンビニ店舗の工事を請け負い始めた当初、一件あたりの工事は採算割れでした。しかし、地道に努力していくうちに建築のノウハウを蓄積し、効率的に工事を進めることができるようになり、利益率を飛躍的に向上させることに成功しました。コンビニ店舗の建築には、正確さはもちろんのこと、開店日に向け何があっても期日に間に合わせるというスピードが求められます。これまでの20年間、一度も工事の遅れを発生させたことはありません。」
と久野社長はおっしゃいます。
このコンビニ店舗工事は、諦めずに着実に取り組み続けて技術を向上させてきたことや、依頼主の期待に応え続けてきた実績により、現在では茨城県内から栃木県の一部にかけての注文を当社が独占するまでになっています。
会社を支える団結力
工事の過程からアフターサービスも含め、顧客にとって快適な家や施設、暮らしを提供してきた当社。それを支える重要な屋台骨である従業員について、久野社長は次のようにおっしゃいます。
「社員は家族と同じです。会社として何かに取り組むときには、社員全員が意思を一つにすることが重要です。もちろん社員それぞれに得意不得意はありますが、互いに長所を発揮して足りないところは補い合うことで、社員同士のつながりが強化され、団結して良い仕事をすることができるのです。私自身も経営者として、社員の『光る一点』を見極め伸ばしていくために、一人一人とじっくり付き合うことを心がけています。」
また、当社では年に2回、現場スタッフから事務職まで、社員全員を集めた社員総会を開き、決算の説明を行っているそうです。自社の収益から社長の給与までオープンにされているため、久野社長自身、従業員が納得するだけの働きをしようと常に努力されています。そのような経営姿勢が経営者と従業員の信頼関係を育み、企業としての団結力にもつながっているのです。
おわりに
久野社長は、会社経営のうえで大切にしている事として、真っ先に『健康第一』を挙げ、社長自身が第一線で働くことの大切さについて次のようにおっしゃいました。
「社員やその家族のためにも、会社を潰さないことが経営者の責任です。そのためにやるべきことは何かを考え抜くことで、明確な経営目標を立てることができます。しかし、社長が第一線で働いて様々な仕事をこなさなければ、情勢を見極めることも、何をすべきか把握することもできないのです。」
お話を伺う中で感じたのは、様々な“責任”とそれに応えつづけることで生まれる“信頼”に根ざした経営です。工事や工期、建物に関する責任や経営に対する責任、工事完了後も続くアフターフォローやアフターサービス、従業員の生活を支える責任など、1つ1つの“責任”を高い次元で全うし、顧客や地域、従業員などの多くの“信頼”を集めている久野社長の経営姿勢がとても印象的でした。
そのような真摯な経営姿勢が顧客や従業員の共感を呼び、会社の成長につながっているのだと思います。
今後のますますの発展をお祈り申し上げます。
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